ケアプランセンター

精神疾患のある方への理解と対応

Date:2019.7.17 | 19:04

こんにちは!マイタウン ケアプランセンターです。
長梅雨のすっきりしない天候が続きますが、皆さん、元気にお過ごしでしょうか?


さて、私は7月15日(月)に愛知県介護支援専門員協会主催の研修「ケアマネジャーに必要な精神疾患の理解と対応・ネットワーク形成~8050・7040家族のひきこもりの実情を踏まえて~」に参加しました。3連休の最終日でしたが、会場には200人近い方が入り、熱気に満ちていました!

ちなみに皆さんは8050という言葉はご存知ですか?
「80歳で50人の友人を持とう!」ではありません(笑)・・・。今から十数年前、私が受験したケアマネジャー実務研修受講試験(本試験です!)の中に「8020」の意味を問う設問があり、選択肢のひとつに「80歳で20人の友人を持とう!」と書かれており、思わず、吹き出しそうになりました(試験中です!)この設問の正解は勿論、「80歳で自分の歯を20本残しましょう!」です。

 

8050問題というのは、80代の親御さんを50代の「ひきこもり」と言われるお子さんが介護する家庭の問題です!
内閣府調査によりますと、ひきこもり者の人数は年齢層40歳~64歳では61.3万人(2019年)だそうです。参考までに2019年6月1日現在の東京都足立区の人口は68万人余、愛知県豊田市の人口は42万人余ですので、61.3万人という数字の凄さがお分かり頂けますね?国が把握しているだけでもこの人数(実数は100万人くらいと推計されます)です。

8050・7040問題の難しさは、要介護認定を受けた親御さんと同居しているお子さんが十分な介護を担えない所です。お子さんが無職で親御さんの年金を頼りにしていたり、第三者が家に入ることを頑なに拒むため、ケアマネジャーや介護事業者が介入できないケースもあります。そして、ひきこもり者の中には精神疾患を抱える方もおり、より一層、介入を難しくしている一因でもあります。


本研修では、山口大学大学院医学系研究科の山根 俊恵教授が講義をされ、ご自身が代表を務めておられる、NPO法人ふらっとコミュニティでの支援事例の紹介もあり、改めてこの問題の切実さを実感しました。同法人では民家を借りて、精神障碍者およびひきこもり者とその家族の支援を行っているとのことです。事例紹介の中で印象的だったのは、ひきこもり者の家族への支援を第1段階にとらえて実践されていることでした。いきなり本人にアプローチをしようとしても頑なに心を閉ざすことが多く、介入困難度合いがかえって増してしまうことになりかねないそうです。まず、支援者が家族と人間関係を築いて、家族から本人へのアプローチ法を変えて頂く(家族はなかなか、アプローチ法を変えられないのです)ことで、本人にも変化が現れ、徐々に心を開き、支援者と関わって頂けるようになることも多いとのことでした。これは高齢者(特に認知症状の進んだ方)への支援にも活用できるアプローチ法ではないかと思いました。

私もケアマネジャーとして、「ひきこもり者と同居の高齢者」を担当させて頂いたことがあります。今後も、そのようなケースが増すことが予測されるので、適切な支援方法について、引き続き学んで行きたいと思います。

 

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