「人に寄り添い、感謝がめぐる薬局」——若葉通店

マイタウン薬局では現在、各店舗の良い取り組みを共有していく活動を進めています。
今回ご紹介するのは「若葉通店」。
「患者さんとの信頼関係が厚い店舗」「長く働くスタッフが多く、居心地の良い店舗」と聞いていました。
実際に訪れてみると、その理由はすぐに伝わってきました。
患者さんとの自然な会話。スタッフ同士の穏やかなやりとり。そして何より、“人を大切にする文化”が、日常の中に自然と根付いていたのです。
若葉通店で働く薬剤師の黒田先生と渡邊先生、調剤事務の近藤さんと阿部さんという、いつも薬局にいる4人のメンバーにお話をうかがい、その魅力を紐解いていきます。
interview : Yumico kojima
患者さんとの距離が近い、“地域のかかりつけ薬局”
——若葉通店はどのような薬局なのでしょうか?
黒田先生:近くの病院だけではなく、さまざまな医療機関の処方箋を持って来てくださる患者さんが多いです。隣の病院に通われている患者さんが、別の病院に行った時の処方箋も「ここがいい」とわざわざ来てくださることもあります。
——それは信頼されている証ですね。
近藤さん:そうですね。患者さんとは長いお付き合いの方も多く、お薬以外のお話や相談もあり、頼ってもらえているなと感じる場面は多いですね。
お土産を持って来てくださったり、手作りのバルーンアートや刺繍飾りを置いていってくださる患者さんもいます。この薬局が患者さんにとって、“ほっとできる場所”になっているなら嬉しいなと思います。
「ありがとう」が行き交う薬局
——患者さんへのご対応以外に、スタッフ同士で気をつけていることなどありますか?
近藤さん:情報共有はかなり徹底しています。患者さんのこと、お薬のことなどスタッフ全員で話し合います。
それ以外にも普段からよく話しますね。休憩時間は、美味しいお店の話で盛り上がったり、みんなスイーツが好きなのでおすすめを教えあったり。野球の話や、”推し”の話をすることもあります。
働く仲間のことをお互いによく知っているからこそ、仕事のことも何でも相談しやすい雰囲気につながっているのかなと思います。
阿部さん:他店舗の先生に、「あなたたち、いつも話してるね」と言われるくらいです。笑
黒田先生:あとは、感謝の気持ちは必ず言葉で伝えるようにしています。スタッフ同士はもちろん、患者さんにも「ありがとう」を伝え合うことで寄り添えるというか。
渡邊先生:そのせいか、患者さんからも「ありがとう」「助かったよ」と声をかけてもらえることが本当に多いと思います。
ミスを責めない。「みんなで解決する」
——働きやすさについてはいかがでしょうか?
阿部さん:私はこの業界にほぼ未経験で入ったので、最初は不安でした。でも、何度でも丁寧に教えてもらえて。若葉通店じゃなかったら続かなかったと思います。
——未経験からでも安心して働ける環境だったのですね。
阿部さん:本当にそうです。分からないことを聞きやすいですし、身につくまで寄り添ってくれます。だから少しずつ自信も持てるようになりました。
近藤さん:ミスをしても、一人で抱え込まず、すぐにみんなに相談します。責めるような方は一人もいなくて、「どう解決するか」を全員で考えます。
——失敗を責めるのではなく、改善の機会として向き合っているのですね。
近藤さん:そうですね。事務同士はもちろん、先生も薬剤師の立場でアドバイスをしてくれます。お互い認め合っていて、「困った時はみんなで」という安心感があります。
患者さん一人一人に合わせたそれぞれの”思いやり”
黒田先生:患者さんによって必要なことって違うんです。ゆっくり話を聞いてほしい方もいれば、「早く帰りたい」という方もいる。その方に合わせることが、思いやりなのかなと。
あとは、お薬をお渡しする時も、なるべく患者さんの近くまで行って手渡すようにしています。特にご高齢の方も多いので、少しでも負担を減らしたいですし、気持ちの距離も近くありたいなと思っています。
——“同じ対応”ではなく、その方に合った関わり方を大切にされているのですね。
近藤さん:患者さんそれぞれに細かな希望があるので、スタッフ全員で共有しています。例えば「タクシー会社はいつものところ」「会計はご夫婦別」「付き添いの方に椅子が必要」「薬袋はすぐ取り出せるよう封をしない」「領収書はホチキス止めしない」など、本当にさまざまです。
薬歴だけではなく、そうした日常の小さな気配りも記録して、誰が対応しても安心していただけるようにしています。
——小さな配慮の積み重ねが、“またここに来たい”という安心感につながっているのですね。
課題と、これから
——今後の課題として感じていることはありますか?
近藤さん:制度改定が2年ごとにあるのですが、その内容を読み込んで理解しないといけないので、毎回かなり大変です。自分たちで資料を確認しながら、「どこが変わったのか」「何に注意が必要か」を整理して対応しています。
——変化に合わせながら、日々アップデートしていく必要があるのですね。
近藤さん:そうですね。だからこそ、今後は店舗だけではなく、マイタウン薬局全体で情報共有しながら学べる仕組みも増えていくと心強いなと思います。
渡邊先生:制度やルールもどんどん変わりますし、覚えることも増えています。時代に合わせて柔軟に対応していくことは必要だと感じています。
——薬局業界そのものも変化していますよね。
黒田先生:そうですね。ドラッグストアが増えたり、薬局の役割そのものも変わっていくと思います。将来的には、薬局の形も今とはかなり違っているかもしれません。
それでも、患者さんの不安に寄り添ったり、安心して話せる場所であることは変わらないと思っています。どんな時代でも、「ここに来てよかった」と思ってもらえる薬局でありたいですね。
<まとめ>
若葉通店を取材して印象的だったのは、「感謝のことば」が自然と循環していることでした。
スタッフ同士が感謝を伝え合い、困った時は一人で抱え込まず支え合う。その穏やかな空気が、患者さんへの丁寧な関わりや細やかな気配りにつながり、「ここがいい」と選ばれる信頼を少しずつ育てているように感じました。
長く働くスタッフが多い理由も、患者さんとの距離が近い理由も、特別な仕組みではなく、日々の小さな思いやりの積み重ねにある――。
若葉通店は、そんな“人のあたたかさが伝わる薬局”でした。










