船方店ブログ
歯の健康
こんにちは
マイタウン薬局船方店です。
歯の大切さをお伝えすべく、前回から5カ月も空いてしまいました。
今回は歯周病について、どのような全身疾患と関わっているのかお伝えします。
【歯周病とは】
歯周病は、歯茎(歯肉)が炎症を起こす歯肉炎、歯を支える歯槽骨が溶ける歯周炎の2つの状態で4つのステージがあります。
歯周ポケットに歯垢がたまり、歯肉に炎症が起きている状態を歯肉炎と言い、この状態であれば、注意深く磨くことにより健康な歯肉に回復します。

しかし、自覚症状がないため、何もしないで放置されると、歯を支えている歯槽骨が吸収されて歯周炎へ進行します。歯周ポケットが深くなり(軽度)、歯肉の炎症が広がると中度歯周病になり、ステージが進むほど健康な歯肉に戻りにくく治療が困難になります。歯周ポケットの深さが、歯周病の進行の目安となり、歯周治療を行う際には、必ず歯周ポケットの深さを測定します。

【歯周病チェック】
思い当たる症状をチェックしてみましょう。

当てはまる項目が多いほど、歯周病にかかっている可能性が高くなります。1つでも当てはまるなら、一度歯科医院でしっかりと健診を受けることをお勧めします。
【歯周病と全身疾患】
歯周病は、口の中だけの問題ではありません。近年いろいろな研究が広がり、歯周病は糖尿病・脳梗塞・心筋梗塞・誤嚥性肺炎など様々な全身疾患と深くかかわっています。
糖尿病は、歯周病を悪化させます。そして、歯周病が重度になると糖尿病はさらに悪化します。つまり、歯周病と糖尿病は相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるようになってきています。歯周病治療で、糖尿病が改善することもわかってきています。
脳・心臓・血管にも歯周病は関わっています。歯周病原因菌などの刺激により、血管内にプラークができやすくなります。プラークがはがれて血の塊ができると、血管がつまって脳梗塞・心筋梗塞を引き起こします。歯周病は、脳梗塞などを起こす危険性が2~3倍になると言われています。

妊婦も歯周病と関わりがあります。妊娠すると歯肉炎が起こりやすくなります。妊娠性歯肉炎は軽度ですむので、妊娠中は特に気を付けてプラークコントロールを行いましょう。近年の研究で、妊娠している女性の歯周病が、低体重および早産の危険性を高くしていることがわかってきました。その危険性は、タバコ、アルコール、高齢出産などよりもはるかに高い、実に7倍になると言われています。
また、喫煙は、歯周病の進行を2~9倍に悪化させるそうです。
その他には、女性ホルモンの減少で、全身の骨がもろくなると(骨粗鬆症など)歯槽骨ももろくなります。そして、歯周病にかかりやすくなり歯の喪失へとつながります。
食べ物といっしょに細菌などを気管や肺に入れてしまうと誤嚥性肺炎にもなります。誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われています。
このように、口腔内の健康維持は、むし歯や歯周病の予防だけでなく・・・全身の健康維持のためにも大切であることがわかります。
【予防歯科】
むし歯になったら治療してもらうのではなく、その前に行動を起こし、むし歯や歯周病を予防することを予防歯科と言います。歯科医などに指導してもらったことを自宅で行うセルフケアと、歯科医院で受ける専門的なプロケアの両方で実践することが大切です。
歯と口腔の健康が全身へ影響をおよぼし、口腔の健康を保つことは健康寿命を延ばすことにつながることがわかってきました。こどものころから予防歯科を実践することで、むし歯や歯周病のリスクを減らせるだけでなく、口腔機能の維持にもつながります。
口腔機能が年齢とともに低下すると、噛む、飲み込む、会話するなどの力が衰え、オーラルフレイル(口腔機能の低下)からフレイル(加齢によって心身が衰えた状態)になり、要介護状態になるという懸念があります。
むし歯や歯周病を予防することで、歯の喪失を防ぐとともに、全身の健康を維持できます。そして、「8020」を達成しましょう。

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